おばさんの社会復帰

辞めるしか選択肢はなかったのよね

最近は当たり前のように結婚・出産後もお仕事をされる女性が増えました。いいことですねー。

私も過去・・仕事を続けたかったのですが、転勤族の夫と結婚するにあたり、仕事は諦めざるを得ませんでした。自己都合の転勤などは認めてもらえない頃でした。

仕事をしづらかった

産後、子供が小さいうちは手がかるし、専業主婦でも当然・・という感じでしたが、小学生になると少しずつ時間ができてきて・・・

次第にテレビとコタツの番、という割合が増えていった気がします(笑)

パートで仕事に出る人もちらほら出てきて、私も働かねば!とは思うものの子供が学校に行っているだけの時間に働きたくても仕事がなかったりで働き損ねていました。

それはそれでお尻に根っこが生えている

子供が中学に上がるタイミングで関東に戻ってきました。

さすがは関東。仕事がいっぱいありそうだと思いつつも、潜伏期間が10年以上経ってしまって私のお尻にすっかり根っこが生えて立ち上がれなくなっていました(笑)

すっかりおばさんになって、もう若い頃みたいに仕事が覚えられない。

大したスキルもない。何もできない・・・・。雇ってくれるところなんかもうないかもしれない。そんなふうに思ってしまうと社会に出る勇気が出ないのでした。

やっとの事で立ち上がる

子供が高校生になって、さすがにお金が(^◇^;)となりました。

そんな時に自営業をしている姑から「なんで働かんと?」(働いていることが当たり前の義母からすると単純に疑問に思っての一言であり、嫌味ではありません笑)の一言で

「は、働きますっ!!」

やっと立ち上がることができたのでした。義母の一言のおかげです(笑)

まずは近場のスーパーで

潜伏期間15年にもなると通勤なんか考えられませんでした。テレビとコタツの番で筋力がすっかり弱って老人のような有様です。

どうにか近所のスーパーが雇ってくれて、慣れるまでは1日4時間とお願いしてやっと社会復帰を果たしました。

レジの仕事は大変でしたけど立体パズルのようでなかなか楽しかったのです。時給も良かったですし、長く勤めるつもりでした。

しかし、一年経った頃に肘を傷めてしまいました。

ある時、カートの下のカゴに大量のビール瓶を入れたお客様がいらっしゃいまして、お客様がカートからカゴを出してくれないので止むを得ず出そうとしたら・・・・ビール瓶が詰まったそのカゴは尋常な重さじゃなかったのでした・・・その瞬間肘の中で何かがグキッと音がして「あー、やってしまった」そんな感じでした。

面倒でもビール瓶を一本ずつ出せば傷めないで済んだと後悔しましたが後悔先立たずです。その日は店長に頼んで早退させてもらいました。その後も騙し騙し仕事をしましたがもう全てが痛いという状態でした。

手芸店の募集を見つける

仕方ないので転職を考えました。求人を見ていたらタイミングよく手芸店のオープニングスタッフの募集を見つけました。早速応募して採用していただき、手芸店の店員として働くことになりました。

実際に働いてみて手芸業界の厳しい現状を知ることになります。場所もあったと思いますが、布も毛糸も売れない、という現実に直面しました。

手芸業界がそんなによくないのは応募した時からわかっていたことであり、早ければ2年くらいで閉店になって解雇かな、という覚悟は持っていました。

しかし、2年待たずに閉店という現実。世の中の厳しさを実感します。

仕方なくまた就活

閉店を知らされて、仕方なくまた就活です。

他の系列店に空きがあれば異動も可能なのですが、このまま手芸業界にいても厳しいと思い、退職を決めました。

原点に戻る

年齢も年齢なので、次はどうしようかな・・・とネットで求人を眺めながら考えているうちにスーツ系専門店のお直しの仕事を見つけました。基本的にズボンの裾上げが大半なら私にもできるんじゃないかな、と思ったのです。

私は被服科卒で洋裁の知識あり、一通りのことはやっていますが縫製の仕事は未経験でした。そのへんどうなかーと思って相談のつもりで応募したらあっさり決まってしまいました。よく雇ってもらえたなー。

ここから頑張って技術を身につけようと思う

というわけで現在は修行の身の上でございます。

年齢が年齢だから必死にやってもベテラン先輩の三倍以上の時間がかかるのよねえ(^◇^;

地道に頑張ります。

そんな舌の根も乾かぬうちに転職する羽目になる(笑)

地道にがんばっていたものの色々ありまして(笑)

半年でショッピングモール内のお直し屋さんに転職いたしました。

一口で裾上げと言ってもメンズ、レディース、カジュアル、いろんなものがありまして。スーツ系ショップ補正室とは比べ物にならないくらい大変で、日々倒れそうになりながらいっぱいいっぱいでやっていますが、まあしかし、充実しているとも言えますかねー。

フルタイム勤務にする

現在の職場のお直し屋さんは拘束時間が9時間の8時間勤務でした。若い頃以来のこんな勤務時間、オバさんは死ぬかと思いました笑。

それでもそんな生活に体が徐々に慣れていき・・・・

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言(1回目)の休業期間のおかげで少し体を休め、

再開後秋頃から扶養を抜けてフルタイム勤務となりました。

思えばつい5年くらい前までテレビとコタツの番しかしていなかった。

出かけるといえばスーパーの買い物くらいで、午前中に買い物に行き、午後はテレビ見ながら昼寝。1日中座ってた・・・・今となっては考えられません😅

転勤族で、会社の人事のボタン一つで振り回されてきて、それはそれで楽しく暮らしてきたけれども、今こうして仕事をしていると自分の人生を生きてなかったなと思いました。

夫には「これからは自分の人生を生きたいです。残りの人生、私は仕事がしたいです。」と宣言しました。

夫は夫で転勤で振り回してきたのもわかっているので😅最近はリモート勤務で家事にも少し協力してくれています。ありがたいです。

とりあえず現在の職場に勤務して一年が経ちました。まだまだですが少しずつ頑張っていきたい。

そして、何年か後にはかけはぎ屋さんになりたいと思っています(笑)